トリノは、歴史的にも現在の経済的にもイタリアで重要な位置を占める存在で、それだけではなく、ボローニャと並んで、美食の町としても知られている。さらに2005年にはトリノ冬季五輪の会場にもなり、その位置付けはますます上がるばかりである。 　
　歴史的には、イタリア王国の首都であった時期があった事から由来する重要な歴史物が多く存在すること、経済的にはイタリア最大のコングロマリットであるフィアット社の本社や工場があることから来るイタリア有数の工業都市であること、さらに美食の町という観点からすれば、南に広がるモンフェッラートの丘陵地帯には、王のワインと呼ばれるイタリアを代表するワインであるバローロ等や白トリュフの産地であるアルバ、スローフード発祥の地であるブラが控え、さらにバラッティを代表としたチョコレート等の製菓産業もトリノの経済的繁栄を支えている。 　
　歴史や工業だけではなく、文化的にも水準は高く、町を行き交う人々もファッションセンスの良さが光り、イタリア最高の帽子メーカーであるボルサリーノ社の発祥の地である事もうなずける。 　町の特徴としてはフランスの影響を受けている点がそうで、それはカフェに表れているので、トリノでは是非、バールに入ってみたい。 美食の町トリノだが、有名なのが細長いパンであるグリッシーニです。ナポレオンの小杖とも呼ばれていて、料理とよく合う。 　料理はフランスの影響を多く受けているが、気取らず楽しめる所がいい。山に近い立地ならではの食材が多い。キノコ類がそうで、さらに白トリュフを使った料理は秀逸である。ワインでは王のワインであるバローロが有名なので牛肉のバローロ煮も知られている。 ● サン・カルロ広場
トリノの客間とも呼ばれ、愛されている。
● モーレ・アントネッリアーナ
167mの高さがあり、塔上からはトリノの町を一望できる。　 ピエモンテ料理とピエモンテワインが楽しめる店が大小、それも多くあり、自分の予算に応じて楽しめる。 冬季オリンピックを誘致した事もあり、宿泊のための宿は充実している。